2016.05.05

【コラム】材料の人工と天然のちがい

漆喰とコンクリート(セメント)ではどちらが天然 or 人工? 

漆喰や無垢の木が天然素材だということは、ほとんどの方が答えられる。コンクリートやアルミサッシは人工のものということも答えられる。しかし、物事を深く考えてみて下さい。漆喰もコンクリートのセメントも実は原料は同じ、石灰岩なのです。漆喰は石灰岩やスサや海藻のりを混ぜますが、コンクリートは石灰岩に粘土を混ぜるという違いです。
 
では、石灰岩は天然の山から採れますが、粘土も同じく山から採れます。ということは、どちらも天然と言えます。しかし、漆喰もコンクリートも工場で加工されているため、人工ということになります。材木でさえも、木を伐り製材するため、人の手によって加工される。

 

 

 地球上の物はすべて天然からできている

もう一度、深く考えてみると、地球上にある全ての物は、地球上の資源から成り立っています。石油でさえも天然素材と言えます。
 
そうすると、実は天然と人工という分け方は適当でないとわかってくるのです。
 

 体に良いものは 天然 or 人工?

 次に、体に良いものが天然で、体に良くないものが人工と思っている方も少なくありません。しかし、先ほどの考え方から言うと、その分け方も適当でないということがわかります。
 
天然の中にも体に良くない毒になるものはたくさんあります。人工でも例えばガラスや鉄、ステンレスというものは体に害を及びません。
 
無添加住宅では、天然や人工という分け方ではなく、天然素材や人工に関わらず、体に害のあるものは使わないとしています。逆にいうと、人工でも体に害が無ければ使用できます。しかし、石油製品ともなると、耐久性の問題が出てきますので、そうなれば使用を控えるということになります。