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無添加住宅原点視察ツアーで学んだこと

 

ヨーロッパのデザインを学ぶためだと思っていた

2012年に無添加住宅のグループで、無添加住宅創設者の秋田憲司氏と無添加住宅の原点であるヨーロッパを視察するツアーの第1回目に参加しました。ツアーはフランス南西部であるトゥルーズ~コンク~カルカソンヌ~カンパン~ルルド~アンドラ公国~スペインバルセロナが最終地となり、7日間のツアーなのですが、初めの段階からコンクに到着するやいなや、村全体を見わたして、身震いするほど感動が伝わってきました。なんと、300~500年ほど経っている家ばかりなのです。

地元で採れる石と木

フランス南西部の特徴は、ピレネー山脈で豊富な石灰岩と粘板岩が採掘されます。そこで採れた石を建物に使っており、昔は石油も無かった時代なので、他の場所で採れたものを使うなんてことは、しなかったのです。これこそ地産地消ですね。石灰と地元の赤土とを混ぜて、外壁に塗っているので、少しピンクっぽい色になっています。屋根は、すべて粘板岩(玄昌石)で、厚みもバラバラで、当然ながら防水紙はありません。屋根にコケが生えても建物は腐らないのです。
 
    

木は呼吸させる方が良い

あと、地元で採れるものと言えば、木材です。このあたりの年間降雨量は、日本とほぼ変わらず、気候もよく似ています。日本と違うところといえば、地震でしょうか。ですので、この地域では1階が石積みで、2階、3階が木造というところが多く、この柱などの構造を支える木は、外壁面にむき出しになっているのが、わかります。しかし、300~500年経っている家でも腐っていないことがおわかりでしょうか。ただし、窓の外についている雨戸だけは途中で取り換えているそうです。ですので、この木をわざわざ油性塗料で塗装してしてしまうと、逆に長持ちしないのです。
 
 
    

外部は昔のまま、室内はリノベーション

私はある村人に話しかけ、失礼なのですが、おうちの中を見せてくれませんか?とたずね、入れてもらうことにしました。外観はとても古い様子でしたが、室内はイタリアン家具なども配置され、とてもセンス良く暮らされていました。
中には、不動産で売り出しになっていた建物もありましたが、購入した人は外はあまり触らず、室内のみリフォームして、暮らしています。

 
   

漆喰の外壁には軒を出す

ここが外壁に漆喰を塗っているところで一番伝えたいところです。
それは、屋根の軒が出ている寸法に注目してください。外壁が汚れているところは、ほとんど出ていないのに対して、汚れが目立たない方は、30~50cm程度出ています。300年かかってこの汚れの差なのです。これは、雨が当たる頻度に比例し、漆喰は水を吸うと保水し、それが汚れの原因になってしまいます。ですから、道路との近くの壁も雨水が道路に跳ね返り、壁に当たるために少し汚れてしまいます。漆喰は汚れを少しでも少なくするためには、軒の出ている寸法を大きくすると良いということがわかります。

 
  

無添加住宅の原点はここにあった!

ここがアンドラ公国といい、フランスとスペインの国境に位置する小さな国です。ここは、消費税がとても低いので、周辺の国から買い物にやってくる方が多いのです。実は、ここに建っている家が、当時無添加住宅の創設者「秋田憲司氏」が感動され、デザインの原点となりました。外壁は石積み、屋根も石積みというとても自然な素材の特長が現れたデザインとなっています。

 

自分の家は自分でお手入れします

ツアーの途中で、妙に見かけた光景としては、自分の家は自分でメンテナンスするということと、自分の家にとても愛着をもっているということです。こちらは、ご自分の家の外構フェンスを自分で作っているところです。しかも女性が作っていました。DIY女子ですね。こちらは、家の前にある郵便ポストで、デザインは自分の家の形につくっています。屋根も石ですよ。ここだけではなく、あちこちでそういうポストを見掛けました。
 

  
 
 
 
 

サグラダファミリア寺院には、裏があった


ツアーも最終日。スペイン・バルセロナにある建築家ガウディが設計した「サグラダファミリア大聖堂」です。一生に一度は見たいと常日頃から思っていたのですが、見た瞬間、鳥肌が立ち、感動しました。バスの中では添乗員さんからの説明で、この建物は、何百年とかかるのですが、あと14年で完成することになりましたと伝えられ、私は何か変だなと感じました。その後、建物の周囲をじっと見渡していると、工事中の部分に大変なものを見つけました。それは、あのガウディが長年かけて積み上げてきたのは、石造りなので、時間がかかっていたのですが、コンクリートで造られているところを見掛けたのです。私は、もう愕然とし、なぜ、あと14年で完成するかが、わかりました。しかし、これはガウディが喜ぶでしょうか?せっかく手前の世界遺産である5本の塔を石造りで造ったのに、他の全体部分はコンクリートにされていた。石造りの部分は今後、何百年経っても、劣化しませんが、コンクリートで造った部分は、100年も持たず、100年以内にまた建て替えが余儀なくされます。私は今回のツアーの集大成だなと実感しました。目先のことだけで、安易に造ったものは、後世まで引き継げないと確信しました。
  

ツアーの目的は「建築の寿命」だった

国内でも多少の気候の違いや地震の頻度が異なることはありますが、しかし根本的な考え方が、ヨーロッパと日本とでは異なってしまっていると感じました。
昔は日本もモノを大切にし、昔からある伝統的な建築は大事にされてきたはずが、高度経済成長の時代から、建てては壊し、建てては壊しという風潮が当たり前になってしまったので、このような差が出てきたのだと思います。また、建てられたお客様も自分でできないことは仕方ありませんが、何かあれば、工務店や住宅会社を呼ばれ、自分で治そうとはしません。せっかく高いお金を払ったのだから、もっと愛着をもって欲しいなと思います。雨漏れや壁にひび割れがあれば、建物が壊れるのではないか?ほとんどの方はそう思われています。それは、この現代の新建材と新工法で建てられているからなので、昔ながらの家が呼吸する工法で建てていれば、そのようなことが起こっても、壊れることなどありません。
新建材や新工法を次から次へと開発していく日本ですが、もっと原点に立って本来の家とは何か?ということをゆっくり考える時が来ているのではないでしょうか?

かつてマニアックなデータマニアだったから気付いたこと


 


わたしたちが やりたくないこと10


 
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